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株式会社アドアルファ 東京事務所の特集記事

第22回 〜ひとりひとりのドラマを演出するオフィスという舞台〜 『Junk Office Projectジャンクオフィスプロジェクト』
事務所デザイン.COM特集記事【ひとりひとりのドラマを演出するオフィスという舞台】シゴトをすることは「嫌なコト」ですか?
誇りの持てるシゴトをしていますか?
子どもをシゴト場に連れてきたことはありますか?
私たちは、「楽しむオフィス」を本気で考えています
そのためにお客様と一緒になって考えます
私たちは、私たちが働くつもりでオフィスを考えます
オフィスでデザインすべきは「働き方」です
オフィスで起こる様々なシーンをデザインしていきます
私たちは常に、よりクリエイティブであるための場をつくることを目指します
そのために私たちは、よりクリエイティブな集団でありつづけます
        ▲株式会社アドアルファオフィスデザイン部門紹介パンフより



誰しも自分の人生ドラマの主役は「自分」です。そのドラマを回想するときどんなストーリーを描きますか?ファミリー・恋愛・サスペンス・コメディ?
どんな家に住んでどんな家庭をもってどんな仕事をしてどんな仕事場で働きますか?
ピカピカの大理石のビルに靴音をたてている人もいれば、古いビルの階段を駆け上がっていく人もいる。仕事の息抜きにオフィスを回遊する人もいれば目の前の浜辺に散歩に行く人もいる。仕事が終わってもいつまでも仲間とビールを飲みながら冗談を言いあい、恋愛話に花咲かせる人もいる。

皆で売上達成の歓喜に沸く瞬間もあれば、鳥肌の立つようなアイデアがでて1人ガッツポーズする瞬間もある。
嫌な上司に怒られたりお客さんからのクレームがあったり仲間同士で喧嘩もする。

この様々なシーンをどんなオフィスも持っている。
10人10色、100社100様のオフィス。

「アール・ケー・ビー映画社様 移転プロジェクト」
2008年10月福岡市内の新築ビルへの9名の移転プロジェクト
事務所デザイン.COM特集記事【ひとりひとりのドラマを演出するオフィスという舞台】
地元福岡の放送局RKBの映像系子会社で主にCM撮影ロケや外部メンバーとの打合せに大半の時間を裂く。
15名座れる会議室が欲しい。さらに就業後にお酒を気軽に飲めるスペースが欲しい。
旧事務所には大型の液晶TVの下に様々なオーディオ機器と並んでPlayStation3が無造作に置かれていた。
きっと仕事でひと段落したときに皆で盛り上がるのだろうと基本設計段階で様々なシーンを想像した。
この9人の映像のプロ達は間違いなく自分達の仕事に誇りとプライドを持っている。
世間一般のオフィスの枠には自分達のスタイルは当てはまらないことも打合せの段階で感じ取れた。
事務所デザイン.COM特集記事【ひとりひとりのドラマを演出するオフィスという舞台】

外部のメンバーと一緒になってお酒を飲むことができ、ゲームができることによる人間関係の構築、当然業務としての会議が中心だが時間帯によって表情を変え兼用できればコストもスペースも効率化できる。
全てはこの会社、このオフィスで起きる様々なシーンを想定できるかどうか?空間で演出できるか?しかも決められたスペース、決められた予算の中で。

移転後、このオフィスに訪れた。訪れる時間は夕方の5時から7時にかけてと決めていた。
この時間帯が一番オフィス内でシーンを切り替える時間帯。
お客様と打合せが終わった後だろうか?一緒にお茶を飲みながらトランプが始まっていた。
まだデスクに座って仕事をしている人もいた。
このトランプと仕事を同じ空間で演出できたことに達成感を感じた。

『Junk Office Projectジャンクオフィスプロジェクト』

新築オフィスビルだけがドラマを生むオフィスの憧れではない。
様々なシーンを演出する時、またはクリエイティブな仕事をする時に過度な設備や大理石のエントランスはもはや必要ないかもしれない。

スクラップアンドビルドからビルストックの社会を目指して、オフィスデザインとしてやるべきことはないか?

「古いビルの再価値化」

<築45年の老朽ビル再生>  空きテナントをイメージパースにより集客効果を狙う
事務所デザイン.COM特集記事【ひとりひとりのドラマを演出するオフィスという舞台】

ビル主体の箱に押し込められ、ありとあらゆる制限がある中でクリエイティブな仕事やアイデンティティを演出するシーンには限界があり多大なコストがかかる。
隣り合う複数の会社と同じ扉から入る個性を出しにくい受付・エントランスなどは良い例かと思う。

当然、新築ビルやインテリジェントビルがもつブランドイメージ(社会的信用)はビジネスの世界では必要不可欠かもしれない。しかし、その会社のアイデンティティ(個性)は何よりも変えがたいその会社の付加価値となるのではないかと思う。
また、ecoを大きく謳っている会社がビルを壊し廃材をだし新築の自社ビルを建てる矛盾も個人的には感じる。

ドラマの舞台演出者としてやはり舞台となる環境から参加したい。
オフィスの窓から見える風景は海なのか緑なのか?気分転換する場所は近くにあるのか?
ひとりひとりのドラマの原稿を読むように打合せを重ね、その舞台となるオフィスを台本にあわせた演出のため、私たちは物件選びからも参加する。
<GOKUSHO Junk 御供所ジャンク>
築40年になる住居をオフィスにコンバージョン。
地下貯蔵庫を吹き抜けのリビングに、ビルドインの駐車場をミーティングスペースに。
事務所デザイン.COM特集記事【ひとりひとりのドラマを演出するオフィスという舞台】

<KITAKATA Junk 北方ジャンク>
築39年のオフィスビルを改装。OAフロアの変わりに足場板のフローリング。
会議スペースと接客スペースと卓球場を同じスペースで重機能化。
事務所デザイン.COM特集記事【ひとりひとりのドラマを演出するオフィスという舞台】

『これからのオフィスにトータルデザインを』
100社100様のオフィスに合わせたオフィス選びは容易ではない。
今後、さらなるITの進化とさらなるワークスタイルの多様化を背景に会社の理念とアイデンティティを把握した上での箱選びからオフィス内部まで一括したデザインが必要不可欠ではないかと感じる。
決して高価な設えだけがそれらを表現できるわけではなく、Junk Officeが表現するような多少荒削りでも味わいを出すこととプロジェクト全体のコストバランスをトータル的なデザインと捉えてオフィスで起こるドラマを演出する舞台をつくっていきたいと思う。
事務所デザイン.COM特集記事【ひとりひとりのドラマを演出するオフィスという舞台】
株式会社アドアルファ 代表取締役 中島洋史
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