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第28回 【“働き方をデザインする”ということ】 株式会社デザインワークスプロジェクト 代表取締役 中澤拓二
【“働き方をデザインする”ということ】
DWPでは、“A Design for life”を企業コンセプトに、“働き方をデザインする”という価値観のもと、オフィスを中心とした商業施設の企画デザインを行っています。
DWPが提供するオフィスデザインは、ヴィジュアルや機能性ばかりを意識したものではなく、そこで働くヒトに焦点をあてたもの。スペース、環境、制度、コミュニケーションなどを、総合的にデザイン&マネジメントしたプランニングを提供しています。
2009年4月には、“働き方をデザインする”という価値観を、これまでとは違ったかたちで、より多くの方へ伝えたいという思いから、その啓蒙活動の一環としてweb メディア「Lasta-ラスタ-( http://www.lasta.jp/)」をスタート。
2009年8月には、新しい働き方のスタイルを実現するために、さまざまなアイデアを取り入れたポストオフィスへと自社オフィスを移転。併設してダイニングもオープンしました。
ここでは、LastaとDWPの新しいオフィスのご紹介を通して、“働き方をデザインする”ことについて解説していきます。
Lasta TopPage DWP オフィス模型
Lastaは“働く”に焦点をあて、すべての高感度な“働く人”に“働き方をデザインする”きっかけとなる充実した情報を提供するWEBメディアです。
Lastaが担う機能は、働き方をデザインするマガジン的コンテンツである「メディア的機能」と、働き方をデザインするサポートツールを紹介する「ストア的機能」の2つ。そして、STYLE/STANCE/TREND/SPACE/FASHION/ITEM(下図参照)の計6つのカテゴリーから構成されています。
Lastaの目的のひとつには、企業や、働く人々に対する、「働き方をデザインする」意識の促進があります。6つのカテゴリーを用意したのは、それぞれ、個々に入りやすい環境からサイトに親しんでもらうためでもあり、それぞれの入口から、新しい働き方との出逢いの機会を創出していただくことを目指しています。
そのような観点から、働く環境や働き方にこだわりを持った方だけでなく、その予備軍にあたる方々に対しても、Lastaがそのきっかけとなって欲しいと考えています。
例えばスーツやバッグ、ペンなど、ビジネスシーンで当たり前に登場するツールにこだわりを持っている人はたくさんいると思います。
そんな方は“ITEM”や“FASHION”のカテゴリーからこのLastaをご覧になるかもしれません。掲載商品はいずれも働くシーンでの利用を想定した商品説明となっており、働くという行為にリンクします。またはサイト内を回遊しているうちに“STYLE”の記事を読み、知らず知らずに「働き方」を意識する・・・というのも、ひとつのストーリーです。
Lastaを通して、身の回りの些細なこと、ペンも、オフィス空間も、仕事へ取り組む意識も、全ては“働き方をデザインする”ことに繋がっているということを感じていただきたいと思っています。
更には、物件探しにおいても是非“働き方をデザインする”という視点をもっていただきたいという狙いもあります。
今までの検索条件(エリア・駅からの距離・広さ・賃料などの要素)に加え、「どんな働き方をしたいか」をイメージした物件探しです。そんな視点でセレクトした物件が掲載されているのが、Lastaの“SPACE”。
「倉庫をオフィスに改造して、秘密基地みたいなところで働いてみたい」「一軒家をオフィスにしてアットホームな環境で働きたい。」「緑がいっぱいな環境で、のびのびと働きたい。」「東京を満喫できる働き方をしてみたい。」など、希望する働き方、個性豊かな会社のスタイルにマッチする物件との出逢いを、Lastaでは創出していきたいと考えています。
では次に、DWPの新しいオフィスについてご説明しながら、“働き方をデザインする”という価値観のもと行ったオフィス移転プロジェクトの実例をご紹介します。
まず、移転プロジェクトが始動するに至った経緯からご説明します。
DWPの以前のオフィスは、5フロアのビルを1棟まるごと使い、あえて部署ごとにフロアを分けていました。それは、それぞれの部署において専門性を高めるという目的があり、当時のDWPがそのような成長フェーズにあるという認識のもとの選択でした。
そのオフィスで過ごした約2年間で、クリエイター支援の一環としてカフェ「SunshineStudio」(http://www.sunshinestudio.jp/)をオープンし、日本の伝統再構築プロジェクト 「REAL JAPAN PROJECT」(http://www.realjapanproject.com/)もスタート、そして前述のWEBメディア「Lasta」( http://www.lasta.jp/)もオープン。
社内では、数々のプロジェクトが同時に動き、関わるプロジェクトや携わる業務によって、スタッフが個々に違った時間軸やノウハウを持つようになってきました。
そして会社として次のフェーズを意識するようになり、これらひとつひとつの施策を、DWPのスタイルとして確立することを目指して、移転プロジェクトがスタートしました。
新しいオフィスのコンセプトは、「DESIGNING ANNEX POINT-結節点をデザインする-」
DWPがそれまで実施してきた様々な事業が集結・連携し、融合する場所。そして新しい文化やデザイン、価値が創造されていく結節点となるような場所を作ろうという思いを込めた、デザインコンセプトです。
実はとても大切なのが、このコンセプト設定で、DWPではクライアントへ提案する際にも必ず、デザインコンセプトを設定しています。
コンセプトが社内の共通言語となることで、会社の方向性を皆で共有することができ、更に、様々なステークホルダーに対して発信する事で,効果的な企業PRができます。
そしてなにより、CIが表現されたオフィス空間そのものが、コミュニケーションメディアとなりえる為です。
DWPと建設設計事務所みかんぐみ、そしてデザイン事務所macla、3社のコラボレーションにより実現したオフィスは、ワンフロアにダイニングを併設した、新しい働き方のスタイルを確立するための多様性ある空間です。
左右にロフトを配したワンフロア設計で、約7mの大きな机を中心に広がる執務エリアには、フリーアドレスを導入。出勤するとまず、個人ロッカーからノートPCやIP電話、必要資料などを取り出し、その日の気分や業務内容に合わせて、自由に席を選ぶシステムです。
オフィスはその使い方次第で、パフォーマンスが大きく左右されます。そこでDWPでは、移転直後から適正な運用を開始し、移転の効果を最大化させる為に、オフィスの利用方法やセキュリティ計画、文書・備品管理などをまとめた「オフィス運用マニュアル」を作成。1時間以上の離席時には、一度すべての荷物をロッカーにしまうのもルールのひとつ。スタッフ数以上の座席は確保してありますが、共有することで、不在者分のスペースを在席者が使うことができます。
また、インターネット環境があれば、どこでもオフィス同様のICT 環境が利用できるシステム「デジタルワークプレイス」を導入し、外出先でも不自由なく仕事が進められるようにしました。
個人のスペースとしては制限がありながらも、逆に特定の場所に縛られることがなくなり、自由度が高まっていることがわかります。
オフィスに併設するダイニング&ギャラリー「CLUH-クルー-」(http://www.cluh.jp/)も、もちろん無線LAN対応。
最大10名までの利用が可能なVIPルームでは、壁面ガラスの透明度を変化させることで、映像投影が可能です。会議室としての利用の他、大切なお客様をお迎えする応接室として、時には予約制の貸会議室としてと、ダイニングとしての役割に留まらず、あらゆるシーンに対応可能な空間となっています。
もちろん、この「CLUH」は、どなたでも通常の飲食店としてご利用いただけますが、ご希望の企業さまには、オフィスの見学会も実施しています。
DWPは、“働き方をデザインする”ということは、身近な意識の変化でもあると考えています。
前述したLastaの運営や、オフィス見学会は、より多くの方に「見る」「知る」「感じる」という機会を創出するためであり、皆様の“働く”に関する意識に、少しでも変化を与えるきっかけとなればと思っています。
今後もDWPでは、人生の多くの時間を費やす働く時間をデザインすることで、人々の人生がより充実することを信じ、“働き方をデザインする”という新しい価値観の普及を、サービスを通じて目指していきます。
DWPでは、“A Design for life”を企業コンセプトに、“働き方をデザインする”という価値観のもと、オフィスを中心とした商業施設の企画デザインを行っています。
DWPが提供するオフィスデザインは、ヴィジュアルや機能性ばかりを意識したものではなく、そこで働くヒトに焦点をあてたもの。スペース、環境、制度、コミュニケーションなどを、総合的にデザイン&マネジメントしたプランニングを提供しています。
2009年4月には、“働き方をデザインする”という価値観を、これまでとは違ったかたちで、より多くの方へ伝えたいという思いから、その啓蒙活動の一環としてweb メディア「Lasta-ラスタ-( http://www.lasta.jp/)」をスタート。
2009年8月には、新しい働き方のスタイルを実現するために、さまざまなアイデアを取り入れたポストオフィスへと自社オフィスを移転。併設してダイニングもオープンしました。
ここでは、LastaとDWPの新しいオフィスのご紹介を通して、“働き方をデザインする”ことについて解説していきます。
Lasta TopPage DWP オフィス模型
Lastaは“働く”に焦点をあて、すべての高感度な“働く人”に“働き方をデザインする”きっかけとなる充実した情報を提供するWEBメディアです。
Lastaが担う機能は、働き方をデザインするマガジン的コンテンツである「メディア的機能」と、働き方をデザインするサポートツールを紹介する「ストア的機能」の2つ。そして、STYLE/STANCE/TREND/SPACE/FASHION/ITEM(下図参照)の計6つのカテゴリーから構成されています。
Lastaの目的のひとつには、企業や、働く人々に対する、「働き方をデザインする」意識の促進があります。6つのカテゴリーを用意したのは、それぞれ、個々に入りやすい環境からサイトに親しんでもらうためでもあり、それぞれの入口から、新しい働き方との出逢いの機会を創出していただくことを目指しています。
そのような観点から、働く環境や働き方にこだわりを持った方だけでなく、その予備軍にあたる方々に対しても、Lastaがそのきっかけとなって欲しいと考えています。
例えばスーツやバッグ、ペンなど、ビジネスシーンで当たり前に登場するツールにこだわりを持っている人はたくさんいると思います。
そんな方は“ITEM”や“FASHION”のカテゴリーからこのLastaをご覧になるかもしれません。掲載商品はいずれも働くシーンでの利用を想定した商品説明となっており、働くという行為にリンクします。またはサイト内を回遊しているうちに“STYLE”の記事を読み、知らず知らずに「働き方」を意識する・・・というのも、ひとつのストーリーです。
Lastaを通して、身の回りの些細なこと、ペンも、オフィス空間も、仕事へ取り組む意識も、全ては“働き方をデザインする”ことに繋がっているということを感じていただきたいと思っています。
更には、物件探しにおいても是非“働き方をデザインする”という視点をもっていただきたいという狙いもあります。
今までの検索条件(エリア・駅からの距離・広さ・賃料などの要素)に加え、「どんな働き方をしたいか」をイメージした物件探しです。そんな視点でセレクトした物件が掲載されているのが、Lastaの“SPACE”。
「倉庫をオフィスに改造して、秘密基地みたいなところで働いてみたい」「一軒家をオフィスにしてアットホームな環境で働きたい。」「緑がいっぱいな環境で、のびのびと働きたい。」「東京を満喫できる働き方をしてみたい。」など、希望する働き方、個性豊かな会社のスタイルにマッチする物件との出逢いを、Lastaでは創出していきたいと考えています。
では次に、DWPの新しいオフィスについてご説明しながら、“働き方をデザインする”という価値観のもと行ったオフィス移転プロジェクトの実例をご紹介します。
まず、移転プロジェクトが始動するに至った経緯からご説明します。
DWPの以前のオフィスは、5フロアのビルを1棟まるごと使い、あえて部署ごとにフロアを分けていました。それは、それぞれの部署において専門性を高めるという目的があり、当時のDWPがそのような成長フェーズにあるという認識のもとの選択でした。
そのオフィスで過ごした約2年間で、クリエイター支援の一環としてカフェ「SunshineStudio」(http://www.sunshinestudio.jp/)をオープンし、日本の伝統再構築プロジェクト 「REAL JAPAN PROJECT」(http://www.realjapanproject.com/)もスタート、そして前述のWEBメディア「Lasta」( http://www.lasta.jp/)もオープン。
社内では、数々のプロジェクトが同時に動き、関わるプロジェクトや携わる業務によって、スタッフが個々に違った時間軸やノウハウを持つようになってきました。
そして会社として次のフェーズを意識するようになり、これらひとつひとつの施策を、DWPのスタイルとして確立することを目指して、移転プロジェクトがスタートしました。
新しいオフィスのコンセプトは、「DESIGNING ANNEX POINT-結節点をデザインする-」
DWPがそれまで実施してきた様々な事業が集結・連携し、融合する場所。そして新しい文化やデザイン、価値が創造されていく結節点となるような場所を作ろうという思いを込めた、デザインコンセプトです。
実はとても大切なのが、このコンセプト設定で、DWPではクライアントへ提案する際にも必ず、デザインコンセプトを設定しています。
コンセプトが社内の共通言語となることで、会社の方向性を皆で共有することができ、更に、様々なステークホルダーに対して発信する事で,効果的な企業PRができます。
そしてなにより、CIが表現されたオフィス空間そのものが、コミュニケーションメディアとなりえる為です。
DWPと建設設計事務所みかんぐみ、そしてデザイン事務所macla、3社のコラボレーションにより実現したオフィスは、ワンフロアにダイニングを併設した、新しい働き方のスタイルを確立するための多様性ある空間です。
左右にロフトを配したワンフロア設計で、約7mの大きな机を中心に広がる執務エリアには、フリーアドレスを導入。出勤するとまず、個人ロッカーからノートPCやIP電話、必要資料などを取り出し、その日の気分や業務内容に合わせて、自由に席を選ぶシステムです。
オフィスはその使い方次第で、パフォーマンスが大きく左右されます。そこでDWPでは、移転直後から適正な運用を開始し、移転の効果を最大化させる為に、オフィスの利用方法やセキュリティ計画、文書・備品管理などをまとめた「オフィス運用マニュアル」を作成。1時間以上の離席時には、一度すべての荷物をロッカーにしまうのもルールのひとつ。スタッフ数以上の座席は確保してありますが、共有することで、不在者分のスペースを在席者が使うことができます。
また、インターネット環境があれば、どこでもオフィス同様のICT 環境が利用できるシステム「デジタルワークプレイス」を導入し、外出先でも不自由なく仕事が進められるようにしました。
個人のスペースとしては制限がありながらも、逆に特定の場所に縛られることがなくなり、自由度が高まっていることがわかります。
オフィスに併設するダイニング&ギャラリー「CLUH-クルー-」(http://www.cluh.jp/)も、もちろん無線LAN対応。
最大10名までの利用が可能なVIPルームでは、壁面ガラスの透明度を変化させることで、映像投影が可能です。会議室としての利用の他、大切なお客様をお迎えする応接室として、時には予約制の貸会議室としてと、ダイニングとしての役割に留まらず、あらゆるシーンに対応可能な空間となっています。
もちろん、この「CLUH」は、どなたでも通常の飲食店としてご利用いただけますが、ご希望の企業さまには、オフィスの見学会も実施しています。
DWPは、“働き方をデザインする”ということは、身近な意識の変化でもあると考えています。
前述したLastaの運営や、オフィス見学会は、より多くの方に「見る」「知る」「感じる」という機会を創出するためであり、皆様の“働く”に関する意識に、少しでも変化を与えるきっかけとなればと思っています。
今後もDWPでは、人生の多くの時間を費やす働く時間をデザインすることで、人々の人生がより充実することを信じ、“働き方をデザインする”という新しい価値観の普及を、サービスを通じて目指していきます。
■会社名:株式会社デザインワークスプロジェクト
■代表取締役:中澤拓二
■設立:2005年9月
■事業所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-17-10 原宿アールビル2階 -DESIGNING ANNEX POINT
■事業内容:オフィス・商業施設の設計デザイン、移転・新設・リニューアル、プロジェクトのトータルマネジメント、企業ブランド企画・開発、グラフィックデザイン及びパッケージデザイン等
■URL:http://www.dwp.co.jp/
■代表取締役:中澤拓二
■設立:2005年9月
■事業所:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-17-10 原宿アールビル2階 -DESIGNING ANNEX POINT
■事業内容:オフィス・商業施設の設計デザイン、移転・新設・リニューアル、プロジェクトのトータルマネジメント、企業ブランド企画・開発、グラフィックデザイン及びパッケージデザイン等
■URL:http://www.dwp.co.jp/
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