開業や移転を考える際に比較検討したい代表的なビジネスエリア。都内編、関西編、名古屋編に続き今回は「活力ある都市」や「起業しやすい都市」として近年人気の高い福岡。ビルやホテルの建設など再開発も盛んに行われ、ビジネスエリアとしても商業地としてもますますの発展を予感させられる都市の一つだ。ここでは福岡の中でも特に人気の高い7つのエリアを紹介する。
出典:福岡市
九州で最大の乗降客数を誇る博多駅。昔からビルやホテルが多く、ビジネスの街としても人気のあるエリアだが、阪急百貨店や東急ハンズ、シネマコンプレックスなどが入居するJR博多シティが開業したことをきっかけに、近年は商業地としてのイメージも強い。
駅前地下には徒歩や送迎用のアクセスが整備され、歩行者専用の通路「ペディストリアンデッキ」が配される等、駅への集まりやすさ、また周辺へのアクセスを後押しするような工夫がされている。
一方、一歩路地に入れば神社仏閣も数多く点在し、落ち着いた雰囲気を醸し出す博多駅西側エリア。新しいものと古いものの双方を楽しめる奥深い地区である。
出典:福岡市
九州自動車道や都市高速へのアクセスが良く、空港にも近い博多駅東側エリア。国の合同庁舎や公共事業関連企業が多いのも特徴だ。全体的にビルの築年数が浅く、平成以降に建てられた物件がほぼ半数を占めるといわれている。
博多駅西側エリアの再開発の活発さに比べ印象が薄かった東側だが、駅前の博多都ホテルの建替えや新しいビルの建設も予定されており、注目度の高まるエリア。今後は大きく発展する見通しだ。
出典:福岡市
博多と天神の中間に位置する呉服町エリアは、大通り沿いにオフィスビルが立ち並ぶビジネス街。オフィスワーカー向けの飲食店が充実しており、早朝から営業するカフェもある。
大通りから道を入れば住宅街へ。公共交通機関が充実し、主要駅へのアクセスも良好、更に駅周辺には生活用品店や病院等も充実しているため、「住みやすいエリア」としても人気がある。
出典:福岡市
那珂川と博多川の間に位置するデルタ地帯を中心としたエリア。九州最大規模の歓楽街として有名である。福岡には日本の約半分の屋台が集まっているといわれているが、特に集中しているのがこのエリア。複合商業施設や飲食店、風営法対象の店も多く、観光地としても人気がある。また「博多どんたく」「博多祇園山笠」「中州祭り」といった行事も有名だ。
出典:福岡市
九州最大の繁華街と言われる活気あふれる場所。公共交通機関も充実しているので、どこに行くにも便利である。大通りを中心にオフィスビルや大型商業施設が集まっているが、ビジネスエリアというよりは商業地としての印象が強い。海外の有名ブランド店や人気アパレル店、飲食店の他、メイド喫茶やアニメ商材を扱う店舗等サブカルチャー向けショップも多くみられることから、「福岡のオタク街」としても有名。多様な人々が集まる集客性の高いエリアである。
近年福岡市により策定された新たな空間と雇用を創出するプロジェクト「天神ビックバン」による再開発事業の取り組みが続けられており、高層ビルの建設や企業誘致等で今後ますます盛り上がりが予想されるエリアである。
出典:福岡市
天神の西側に隣接する大名は、アパレル店や飲食店も多い一方で、昔からの住宅も残っており、天神とはまた違った雰囲気のエリア。居酒屋やクラブなども多く若者向けの町としても人気がある。さらには「天神ビックバン」による超高層ビルが建設される予定もあり、今後はビジネスエリアとしても注目の場所である。
大名の西側に位置するのが赤坂で、地方裁判所、法務局、家庭裁判所があり、弁護士事務所や司法書士事務所が多く集まっているのも特徴的。天神までは地下鉄で1駅、徒歩でも10分程度と繁華街へのアクセスも良好だ。また、けやき通りは両端にけやきの木が植えられており、店舗との調和も考えられた高級感のあるおしゃれな雰囲気は、散歩道としても人気。都会のオアシス的存在の大湊公園も近く、自然と都会を身近に感じられる場所である。
出典:福岡市
ヒルトンホテルやヤフオク!ドーム、福岡タワーに海浜公園や博物館など有名スポットが数多く点在するエリア。オフィスビルの数こそ少ないが、大手IT系、メーカ系等の自社ビルや福岡の放送局の本社もある。埋め立てにより開発されたエリアであり、とてもきれいな印象だ。
一方、地下鉄付近には約1.6キロメートルに亘る商店街があり、人情味あふれる庶民的な側面も。学校が多いこのエリアは、日用雑貨やカフェ、スーパー、アウトレット等のディスカウントショップも多く、物価の面からも学生に人気がある街だ。
ご紹介してきたように、「ビジネス街」「繁華街」「住宅地」などエリアによって特徴が異なる福岡市。一方で、今回取り上げたエリアはすべて半径約5キロメートル以内に位置しているという街のコンパクトさも魅力の一つだ。公共交通機関も発達しているため、各エリア間のアクセスも短時間で済む。更に、それぞれの地域の個性が狭い範囲にグラデーションのように広がっているため、融合する部分も多く、各エリアのメリットを複合的に享受できるのがこの地区ならではの大きな利点。あらゆるニーズに柔軟に対応できるコンパクトな街・福岡は、今後ますますビジネスの拠点としても注目度を高めていくだろう。
※全てのイメージは福岡県の著作権フリーの画像サイト(http://showcase.city.fukuoka.lg.jp/)より引用しました。