一分一秒が惜しいビジネスマンやランチ難民を救うオフィスで頼める弁当配達サービスが活況を呈している。株式会社カカクコムが食ベログ会員に向けて行った「ビジネスパーソンのランチ事情」調査によると、外食ランチをしないと答えた人の中で、外に食べに行く時間がないと答えた人が節約を上回り45%にものぼっている。そんな忙しい社会人のために、今回はスマホから3タップで注文できたり、オフィスまで料亭の味を届けてくれたりするなどの充実した弁当配達サービスを紹介していく。
bento.jpは、「最短20分で弁当が届く」を強みにし2014年4月からサービスを開始した、オフィス向けランチ宅配サービス。
これまで100種類以上の弁当を販売しており、現在もオンラインで数種類の弁当が選べ、1個から注文可能である。特徴としては、住所、氏名、メールアドレスを事前に登録しておけば、スマホ専用アプリから3タップで簡単に注文ができる。ミシュランで星を獲得したレストランで修行したシェフが作る日替わり弁当が配送料込みで800円で食べることができる。対応エリアは渋谷区、港区、千代田区である。また、法人向け福利厚生プランの”シャショク”も提供している。渋谷区、港区の一部エリア内にオフィスを構える企業は、その福利厚生の一貫として“シャショク”に加入することができる。例えば、企業側が300円分を負担することで、所属社員は通常800円のお弁当を500円で利用できるというもので、企業側の負担額も個別に相談ができ、会社として社員のランチをサポートすることが可能となる。
シャショクルはワンコインから食べられるお弁当や有名店のお弁当を、日替わりで社内にお届けするサービス。
導入費・固定費は無料で、まるでデリバリー型の社員食堂のように利用することができる。オフィスの近くに美味しい飲食店がない会社や、ランチの時間帯はお店もエレベーターも混むという会社にぴったりのサービスである。特徴としては、まず4,000種類以上のメニューで充実している。また有名店のお弁当がワンコインの500円から食べることができ、ランチタイムに届けてくれるため、外に行くよりも時間を短縮することができる。定期配送プランと対面販売プランがある。定期配送プランは配達ドライバーが指定の時間に届けてくれるため、少数での注文をする企業におすすめ。対面販売プランはテーブル1台分のスペースで、販売員が丁寧に接客をし販売する。社員数の多い企業におすすめである。関東・関西を中心に、全国の主要都市にサービスエリアを展開・拡大している。
Salad Oisix for オフィスは、安全でおいしい食べものを便利にご自宅までお届けするOisixのオフィス向けのサービス。
従業員の健康習慣をつくる福利厚生の新しいカタチをコンセプトに、オフィスで普段摂ることが難しい野菜をふんだんに使ったランチを提供している。社員が毎日不健康な食事をしていて心配という企業にとって、手間やコストをかけずに社員の安全安心な野菜を提供できるためおすすめである。このサービスは、従業員数が、およそ500名以上の企業が対象となっており、週3回以上決まった曜日に企業の指定箇所に9~12時に保冷バッグと一緒に届けられる。サラダの内容は週替わりで800円のOriginal Salad、600円のSalad Riceの2種類があり、サイドメニューとしてパンもある。また、一個前に紹介した「シャショクル」のお弁当と一緒に届けることも可能となっている。一部の地域を除く東京23区が対応エリアとなっている。
デリズは、“専門店での「うまい!」をご家庭で”がコンセプトの出前サービス。
コンセプトは食卓への出前となっているが、福岡・東京・名古屋・大阪を中心に多くの地域で展開しており、中には深夜の5時まで注文を受け付けているエリアもあるため、夜遅くまで残って残業をしている時に、会社で宅配サービスを受けることができる。専門料理店のメニューをそろえる「出前本」から、さまざまなジャンルの料理を一度に注文できる。本社は九州にあり、東京と九州を中心に展開をしているため、宮崎チキン南蛮や大分中津の唐揚げなど、九州グルメが充実している。
オフィスおかんは、1品100円からの健康的で安心な食事を24時間いつでも手軽に食べることができる食事の福利厚生ぷち社食サービス。
健康&便利な食事の福利厚生サービスとして従業員の食生活改善をサポートするだけでなく、従業員満足度の向上や社内コミュニケーション活性化などにも役立つ。東京23区でサービスを展開。オフィスに設置した冷蔵庫と専用ボックスに、1ヶ月以上保存ができる健康的なお惣菜・ご飯・スープなどを届けられる。その商品を冷蔵庫から出し、お金をボックスにいれ、レンジで温めると、郷土の味を守る地方の惣菜店が健康に配慮して丁寧に製造した美味しいお惣菜をオフィスで手軽に食べることができる。また、お惣菜は自宅に持ち帰ることもできるため、働くママ社員が働きやすい環境を提供することもできる。
5つのサービスを見てみると、それぞれのサービスに個性があるため、何を目的にするのかによって利用するサービスは異なってくる。
デリズやbento.jpはその場で欲しいと思った時に注文することができるため、ランチに外食をする日、社内で弁当を食べる日を使い分けてもいいかもしれない。シャショクルやSalad Oisix 、オフィスおかんの場合は、定期的な契約になるため、自身の会社にどれがふさわしいのかを考えるべきである。電子レンジがあるオフィスであれば、オフィスおかんのサービスで温かい惣菜が24時間食べることができるし、社員数が多く、また野菜不足の社員が多ければ、Salad Oisixを利用するのが良いだろう。充実したメニューで飽きずに食べられる弁当を定期契約したい場合は、シャショクルで有名店の弁当を楽しむことができる。また、対応地域や価格、メニュー数なども参考に自社にふさわしいサービスを選択していきたい。これらの弁当宅配サービスをうまく使い、午後の仕事に備えてエネルギー補給をすれば、仕事の効率もより向上するだろう。