プログラマーは一日中椅子に座って机に向かい、パソコンと向き合いながら仕事をする職業だ。となると、仕事を効率よく進めるためには、気持よく長時間パソコンに向かっていられることが重要。特に直接身体をあずける椅子の座り心地がよく、疲れづらいことが重要なのはいうまでもない。そして「すわり心地のいい椅子」を選ぶ際に必ずといっていいほど話題に上るのが、「人間工学（エルゴノミクス）」という言葉だ。人間の行動や身体の動きを研究する人間工学に基いて作られているかどうかが、長時間座っても疲れない椅子のポイントとなる。今回は、人間工学やその他の最先端のテクノロジーを駆使して作られた、プログラマーなら誰しも憧れるワーキングチェアに注目し、おすすめの椅子を選んでみたい。

 

アーロンチェアリマスタード（ハーマンミラー）

椅子にこだわる人なら知らない人はいないほど有名な、ハーマンミラー社のアーロンチェア。人間工学に基づいて設計された椅子のはしりであり、デザイン性が高いことでも知られている。ニューヨーク近代美術館に収蔵されていることをご存知の方も多いのではないだろうか。そのアーロンチェアが、見た目こそあまり変わらないものの、仕様を一新したのがアーロンチェアリマスタード。もともとワーキングチェアの最高峰だったこの椅子が、すべて熟考され直して作られたのだから、誰もが座ってみたいと思うはずだ。

座面と背もたれはゾーン別に分けられて座る人の身体にフィットするように作られ、完璧なバランスで動くリクライニング、3種類のマテリアルパターンと全てにおいて最高峰の技術を駆使して作られている。そして一つのサイズではすべての人に完璧にフィットすることができないと、3サイズの椅子を用意したところも、他の椅子と一線を画す工夫である。

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（アーロンチェア リマスタード Aサイズ ミネラルカラー ダークミネラルベース BBキャスター 樹脂アーム）

 

エンボディ（ハーマンミラー）

プログラマーという職業にとっては上記のアーロンチェアより適切ともいえる、ハーマンミラー社の最高級のワーキングチェア。ハーマンミラー社によると、心拍数を下げストレスを軽減し、脳をリラックスさせ、創造性を高めるという、まさにプログラマーにとって夢のような椅子なのだ。自然にバランスの取れた姿勢を保て、集中とリラックスを同時にキープできるとのこと。逸品というにふさわしい名作だ。

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（ハーマンミラー エンボディチェア チタニウム/ホワイト 背・座グリーンアップ）

 

アトラス（オカムラ）

エルゴノミクスに基づいた「低座・後傾」というワーキングポジションを提案するのが、日本が誇るオカムラのCruise & Atlas（クルーズ & アトラス）シリーズだ。現在のオフィスでのパソコン作業は、ディスプレイを見ながら思考する作業が主流になっており、以前と比べて働くときの姿勢が変化していることに着目したオカムラ。画面との距離をやや離すために状態を後ろに倒して仕事をする人が多くなったのだとか。そうした姿勢で働く人にとって快適なポジションを目指してできたのがこのアトラスチェアだ。そう言われてみると、同じパソコンワークといっても、事務作業などでは、まっすぐに座って書類を見下ろしながら作業することが多いが、プログラミングなどの仕事をしている人は考えこみつつやや後ろに傾いた姿勢で仕事をしているのを目にすることに思い当たる。まさに創造性高く仕事をしたいプログラマーのことを考えて作られた椅子と言える。

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コンテッサ（オカムラ）

オカムラのワーキングチェアの中でもアーロンチェアに対抗すべく作られたコンテッサ。座り心地の良さに加えて座ったままの姿勢で基本的な調整が全て行える「スマートオペレーション」がこのタスクチェアの特徴だ。イタリアのデザイン会社、ジウジアーロ・デザイン社とコラボした、美しいフォルムも魅力的だ。

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（オカムラ オフィスチェア コンテッサ 可動肘 ヘッドレストタイプ 座:クッション ブラック）

 

バロン（オカムラ）

こちらもオカムラ製。シンプルでシャープなデザインが人気のバロンだが、もちろん先進の人間工学に基いて作られている。メッシュクロスの色数も多く、どんなオフィスにも合う色があるのも人気の要因だ。快適なリクライニング機能を追求しており、プログラマーに特徴的な後傾姿勢も完璧にサポート。

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（オカムラ オフィスチェア バロン 可動ヘッドレスト 可動肘 座クッション ブラック）

 

オン（ウィルクハーン）

座りながら「自由に動く」という新たなアプローチを取り入れて作られたウィルクハーン社のON（オン）。前後だけではなく、横にも自由に動くことができる三次元シンクロメカニズム「トリメンション」が特徴的だ。ドイツ国立ケルン体育大学との協働で完成させたオンの、座りながらストレッチもできるという独自の紹介方法が興味深い。

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（Wilkhahn ウィルクハーン ON オン 175/7D ハイバック・ヘッドレスト・可動アーム付 シート）

 

インスパイン（コクヨ）

国産デスクチェアをもう一つご紹介。コクヨの「INSPINE（インスパイン）」は、姿勢の動きや個人の体格差をサポートして、快適な座り心地を提供するとしている。

背もたれ部分に取り入れた、「ワイヤーランバーサポート」と呼ばれる、一本でつながったワイヤーが柔軟に背中をサポートし、最適な座り心地を生み出す。さらに座面は、骨盤を支える形に作られた独自の「ポスチャーサポートシート」と、座面の角度を最適に調節できる「前傾サポート」機能を採用しており、姿勢が崩れる原因のひとつである腰の前ズレを防止することができるようになっている。

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（コクヨ オフィスチェア インスパイン）

 

今回は高価格帯でプログラマーには垂涎と思われる、最高級のワーキングチェアを7つ紹介した。これらの椅子を購入するまでには至らなくても、こうした最高峰の椅子たちがどのように作られているかを知り、自分のワークスタイルを知ることで、自分に合った最適な椅子を見つけられるのではないだろうか。